プナカイキのパンケーキ・ロックスは名前の通りパンケーキを重ねたような奇岩群です。ブローホールからは、時折岩から空に向かって海水の柱が噴き上がる様子が見られます。
この素晴らしい造形は約3000万年かけて自然がつくり出したものです。ここは遠い昔は海底だった場所で、小さな生物の堆積物と砂の層が何度も交互に重なりあい、圧縮されてきました。
その結果、硬い石灰岩とやわらかい砂岩の層がいくつも形成されました。やがて地殻活動により海底が上昇し、水面の上に出てきました。そして乾燥と風雨がスローモーションの彫刻家のようにやわらかい砂岩を先に侵食していきました。そうして露出された崖や窪みが、パンケーキを重ねたような姿になったのです。
この辺りの岩壁の内部では、雨水が染み込んでできた縦穴と波の力でできた横穴がつながってトンネルになっている場所があります。高潮の時に海から大きなうねりが入ると、大量の水が狭いトンネルに押し込まれます。その時圧縮された空気は、地表までシューっと音を立てて上がってきます。さらに海水が続き、間欠泉にリズミカルに噴き上がります。特に強い西風でうねりが寄せる時は、迫力ある光景が見られます。
パンケーキ・ロックスへ行くには、原生林の中の遊歩道を少し歩くことになります。整備状態は良好で、{j}内陸方面の山並みや荒々しい海岸線を楽しみながら歩けます。やがて視界が開けると、パンケーキ・ロックスとブローホールの壮大な景色が広がります。満潮の時間帯がおすすめです。途中随所に案内板があり、主な見どころを紹介しています。
南島西海岸に位置するプナカイキは小さな集落です。パンケーキ・ロックスとブローホールを見に来る人々を迎えています。ホステルやホームステイ、キッチン付きのコテージなどの宿泊施設と各種飲食店、ギャラリーがあります。現地オペレーターは、乗馬トレッキング、洞窟探検、カヌーのレンタル、ガイド付きトレッキング、ラフティングなどのアドベンチャーの機会を提供しています。
基本情報:人口約70人、環境保全省のビジターセンターあり。商店は少数。