グレノーキーはクィーンズタウンから車でほんの45分、ワカティプ湖の北端に位置しています。ハイキングやトレッキングの出発地点があり、「中つ国」への玄関口でもあります。
この素朴な町はアウトドア愛好家にとっては楽園のような場所です。背後にはブナの原生林とそびえ立つ山々が続いていて、壮大な自然に圧倒されるでしょう。近隣からはニュージーランドでも特に素晴らしい遊歩道にアクセスできます。ワカティプ湖とダート川でカヤックやジェットボートを楽しむチャンスもあるでしょう。その他のアクティビティでは乗馬トレッキングがおすすめです。
グレノーキーの雄大な風景は映画の撮影にもぴったりです。『ロード・オブ・ザ・リング』3部作や『ナルニア国物語』のロケも近くで行われました。グレノーキーからのどかな牧草地を20kmほど進み、ブナの森林に入ると、パラダイスという集落があります。名前の通り楽園のような場所ですが、この付近をすみかにしているパラダイス・ダックが地名の由来になっているとする説もあります。どちらが正しいかは定かではありませんが、息をのむほどの美しさであることに異論を唱える人はいないでしょう。ガンダルフを演じたサー・イアン・マッケランは、パラダイスについて「思い描いたとおりの中つ国がここにありました」と語っています。
グレノーキーの人口はおよそ500人。南島流のおもてなしで居心地良く、活気に満ちた場所です。宿泊施設、カフェ、レストラン、バーも揃っています。トレッキングやハイキングに必要な用具類は、近くのクィーンズタウンで予め購入しておくとよいでしょう。
世界有数の風光明媚な遊歩道はグレノーキーのすぐ近くにあります。ニュージーランドを代表するグレート・ウォークのひとつ、ルートバーン・トラックは所要3～4日間。空高くそびえる山々と宝石のような湖の点在する風景が満喫できます。4～5日間かけてリーズ・ダート・トラックとグリーンストーン/ケープルズ・トラックを歩いてもよいでしょう。宿泊にはごく基本的な設備のみのハットが利用できますが、事前に予約する必要があります。環境保全省のビジターセンターではトラックの情報提供、ハットの予約、送迎の手配といったサービスを行っています。
20分程度の散歩道から1日たっぷり歩くハイキングまで、日帰りで楽しめるコースも多数あります。ワカティプ湖北端のアルフレッド山はグレノーキーから車ですぐの場所に位置し、日帰りハイキングで人気があります。原生林の中をジグザグに上っていくと、頂上近くで視界が開けます。それより上へ行く場合は私有地の農場になっているので、アーンスロー牧場の許可を得ておく必要があります。
グレノーキー周辺の風景はハリウッドも魅了しました。『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のアイゼンガルド、ロスロリアン、アモン・ヘンとなったロケ地は徒歩やジェットボートで見に行くことができます。この地域は、『ナルニア国物語』のライオンと魔女編やカスピアン王子の角笛編のほか、数多くのコマーシャルにも登場しています。
