ベストシーズン:10月下旬から4月下旬
パパロア山脈の山岳地帯やカルスト地形、うっそうとした降雨林を行くパパロア・トラックでは、息をのむほど美しいい景色が楽しめます。
パパロア山脈のパパロア・トラックはニュージーランドでも特に見事な景観に恵まれています。亜熱帯性の降雨林、険しい山岳地帯、ポロラリ川の流れる石灰質のドラマチックな渓谷など、変化に富んだ風景が魅力です。
途中、かつて金の採掘に来た開拓者の歩いた道をたどります。またガーデン・ガリーに寄り道すると、1930年代の鉱夫の小屋や掘削機械など、かつての金鉱跡を見ることができます。
グレート・ウォークに数えられるこのトラックはハイキングでもマウンテンバイクでも楽しめます。マウンテンバイクで走るつもりなら、最低でも途中1泊はするよう計画しましょう。全行程を歩くなら、2泊(ムーンライト・トップスとポロラリのハットにて)以上することになります。
セス・クラーク・ハットを利用してもう1泊する日程を組むと、1日あたりの移動を短くして、道中気に入った場所で足をとめて美しい景色を満喫しながら進むことができます。
パパロア国立公園は降雨量の多さで知られ、季節を問わず嵐になることもあります。保温や防水に適した衣類を多めに持参するなど、あらゆる天気に対応できるよう念入りに用意しておくことが大切です。
また、予約を入れる前にトラックに関する詳しい情報に目を通し、自分のスキルや経験に合っているか検討してください。電動アシスト付きの自転車は使用禁止です。マウンテンバイクの難易度は上級者向けのグレード4となっています。
1日目スモーク・ホー駐車場からセス・クラーク・ハットまで、10.3km
ハイキングで4-5時間、マウンテンバイクで2-3時間
スモーク・ホー駐車場から出発し、歴史あるクロイソス・トラックに沿って進みます。部分的に石造りが残っていますが、急傾斜で足もとに注意の必要な場所も所々にあります。パパロア・トラックでもこの区間は特に歴史的な痕跡が濃く、険しい道になっています。マキやブナの混成林を進む間、時折ブラックボール・クリークが見えます。稀少種のフィオ(ブルーダック)がいるかも知れませんので注意して見てみましょう。
やがてブラックボール・クリーズとローリング・メグ・クリークの集水域の間にある尾根に向かってジグザグ道を上っていきます。亜高山帯の森林に入ると傾斜はさらにきつくなります。マウンテンバイクから降りて手で押しながら歩く必要があるかもしれません。
セス・クラーク・ハットは森林限界付近にあり、高山植物の茂みとすばらしい眺めに囲まれています。
セス・クラーク・ハットからムーンライト・トップス・ハットまで、9.7km
ハイキングで3時間、マウンテンバイクで1時間半から2時間半
セス・クラーク・ハットから先は低木とタソックの茂る広々とした原野になっています。パパロア山脈の尾根に沿って進む間、見晴らしのよい日であればアオラキ/マウント・クックを望むことができます。この日の宿はムーンライト・トップス・ハットです。パノラマ風景の中で一夜を過ごしてください。
2日目 ムーンライト・トップス・ハットからポロラリ・ハットまで、19.1km
この日は原野を抜けて、山岳地帯の厳しい自然にさらされた森林に入っていきます。断崖絶壁の上に開かれたパパロア・トラックの曲がりくねった道からは、ドラマチックな絶景が見渡せます。
ポロラリ・ハットとの中間点辺りから下りになり、絶壁の下にあるマキ属の高木の森に入ります。そこからポロラリ・ハットまで尾根伝いに進みます。
その間北へ目をやると、ポロラリ川の北側に位置するローン・ハンドの荒々しい岩盤が見えます。
3日目 ポロラリ・ハットからポロラリ川駐車場まで、16km もしくはワイコリ・ロード駐車場まで 17.1km
ハイキングで4-5時間、マウンテンバイクで2時間半から3時間半
ポロラリ川上流域の谷川へと下る道は、1912年から1914年頃、開拓目的でつくられた昔の通路と時々重なります。道中、渓谷の壮大な眺めを楽しみながら、ノーザン・ラタが茂るブナ林を下っていきましょう。
パパロア・トラックとインランド・パック・トラックの交差点から先は、ハイキング用とマウンテンバイク用のコースに分かれます。ハイキングの場合はポロラリ・リバー・トラックでポロラリ渓谷へ。マウンテンバイクの場合は、インランド・パク・トラックに入り、低い峠を越えてプナカイキ渓谷のワイコリ・ロードの駐車場へと向かいます。どちらも草原やニカウヤシの混在する緑豊かな降雨林に囲まれています。
沿道に環境保全省(DOC)(opens in new window)の公営ハットが3つあります。それぞれ、寝台とマットレス、暖房設備、ガス調理台、トイレ、給水設備がそろっています。DOCの係員が駐在している場合があります。食料と調理器具類は置いていないので各自で持参することになります。また、シャワーの設備はありません。
全行程を予定している場合は少なくとも1回はハットに宿泊する必要があります。他にキャンプ場はなく、このトラックから500m以内の範囲でキャンプすることは禁止されています。
ハットは予約必須。全国にあるDOCのビジター・センターかオンライン予約システムで手配しておきましょう。人気のあるトラックなので、なるべく早く予約しておくことをおすすめします。
トラックを日帰りで利用する場合は特に必要な支払いはありません。パパロア国立公園も無料で入れます。ただしパパロア・トラックのハットに宿泊する場合は、大人(18才以上)1名1泊につき$45かかります。子供(17歳以下)は無料ですが、事前予約は必要です。
パパロア・トラックの近くには、グレイマウスとプナカイキの町があります。必要なものはグレイマウスで購入できます。
周回コースではなく、起点と終点が離れているので、初日と最終日に移動手段が必要になります。送迎と宿泊施設は最寄りの町となるブラックボール、グレイマウス、プナカイキで手配できます。
起点へ向かう前日の宿泊施設も忘れずに。駐車場はキャンプ禁止となっています。
パパロア・トラックのガイド付きツアーを予約しておけば、諸々の手配は全てお任せできます。
パパロア・アクティブ・ウォークス(opens in new window)のオプションをチェックしてみましょう。
正確な情報に基づいて計画的に臨み、安全で楽しいウォーキングにしてください。
「ティアキ・プロミス」は、この美しいニュージーランドを今現在から未来の世代へと守り伝えていくためにできることをまとめたものです。