南半球最大の木造建築である旧政府館を訪れて、1800年代の優雅な気品を感じてみましょう。

ラムトン・キーの国会議事堂の向かい側には、南半球最大の木造建築が立っています。 堂々たる外観、広々とした階段、鋳鉄製の暖炉、カウリの木をふんだんに使った内装が特徴的な旧政府館は、ニュージーランドの建築史に残る重大な遺産です 。多くの19世紀植民地時代の建物と同じように、発展を続ける大英帝国の力強さと安定を示すためにイタリアの石造りの宮殿を模して造られています。 創造性溢れる造りのこの建物は、ニュージーランド原産の木材でも最高級のカウリをふんだんに使用しています。カウリは強度と弾力性に優れているだけでなく、見た目も美しいことで知られています。磨くことによって蜂蜜色の木目が暖かくサテンのような輝きを放ちます。現在では国内に現存するカウリの森は全て永久に保護されているため、二度と同様の建物を造ることはできません。 1990年、公務員たちの自慢の職場であった政府館は、老朽化のためその役目を終えました。その後幸いにも、環境保全省による大規模な修復計画に対する政府の財政支援が承認され、1996年、旧政府館として正式に再オープンしたのです。修復には再利用できるカウリの木材が500立方メートル以上も集められ、伝統技術を受け継ぐ職人達が苦心して過去の壮麗な姿を再現しました。 現在敷地は一般に公開されており、庭園では多くの珍しい種類を含むニュージーランド原産の植物を見ることができます。旧政府館の建物内部では1階の歴史を紹介する展示と、2階の閣議室を見学することができます。残りの部分はビクトリア大学法学部が使用しています。環境保全省のインフォメーション・センターもあり、月曜~金曜の9時~4時30分と土曜の10時~3時までオープンしています。

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