美しいロトルア湖の湖畔にあるオヒネムトゥは今も伝統的な暮らしが息づくマオリの村です。
マオリの村、オヒネムトゥはロトルア中心街から徒歩で10分のところにあります。ここに住んでいるナティ・ファカウエ族は、1350年頃に太平洋の伝説の故郷ハワイキからニュージーランドへ、テ・アラワのワカ(カヌー)で渡ってきた人々の末裔です。湖畔の環境は生活に適していて、豊富な地熱エネルギーを料理や入浴、暖房に利用できるという利点もあります。
訪問者はこの集落を歩きながら、温泉の湧く噴気孔を使った伝統料理の調理の様子や、屋外の入浴小屋を見ることができます。見学は無料ですが、指定の通路から外れないよう注意が必要です。
オヒネムトゥは、1870年代初頭にロトルア地方の中心地となりました。王族を含む訪問者は、タラウェラ湖でピンクテラスとホワイトテラスを訪れる前に、この賑やかな集落に立ち寄って、ロトルアに湧く癒しの湯を楽しんでいきました。
今日もオヒネムトゥの村は重要な存在で、集会所の大きな建物は、地元の人々の慶弔時などに大切に使われています。
オヒネムトゥにはマラエのテ・パパイオウルと集会所のタマ・テ・カプアがあります。これらはテ・アラワ族がやってきたカヌーの大首長と船長にちなんで名付けられました。集会所の立派な彫刻は、数百ものパウア貝をあしらった見事なものです。内部は非公開ですが、外観は自由に楽しめます。
湖のそばに佇むセント・フェイス教会は1914年に建造された美しく歴史ある教会です。外観はチューダー様式ですが、内部は彫刻と織物を使ったパネルで装飾されていて、マオリの文化が色濃く反映されています。また、マオリのマントをまとって湖上を歩くイエス・キリスト像を描いた窓のエッチングも印象的です。
毎週日曜朝9時から、バイリンガルの礼拝が行われています。訪問者の参加、時間外の見学も可能です。教会の公開は毎朝8時より。入り口の箱で寄付を受け付けています。
オヒネムトゥの人々と文化、歴史、風景に迫るなら、ガイド付きウォークがおすすめです。キア・オラ・ガイデッド・ウォークス(opens in new window)が1日2回、村の見学ツアーを催行しています。